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22. ノスタルジア [雑談]


NYUを卒業して、すでに12年が経ちました。
今では仕事にやりがいが出てきて、ニューヨークで暮らしていたことさえ、夢ではないかと思える程時が経っていたことに気づきました。

卒業してから、暫くは、社会人と日本いう2つの新しい世界に、衝撃を受けました。そして順応するのに2年くらいかかりました。その間は、とにかく一生懸命仕事に没頭していたように思います。

卒業以来、久しぶりにニューヨークを訪れたのは、1999年のカンヌ映画祭の帰りでした。丁度、ニューヨークで私がプロデュースする映画の撮影が行われることになり、その撮影に立ち会うため、コート・ダジュール空港からニューヨークに向かったのでした。その後も数回、仕事とプライベートでニューヨークを訪れました。

あの911テロが起こった日は、東京にいました。NYUに通う際、毎日見ていたWTCがないなんてどうしても信じられませんでした。テロ以降、暫くニューヨークにはあえて行きませんでした。そして2003年の夏、新婚旅行でニューヨークへ向かったのです。幸せと悲しみ。これがニューヨークに着いたときの感情です。

2006年、3月。卒業してから何回目のニューヨークでしょうか。私はまた機上の人となりました。いつからか、スターアライアンスゴールドメンバーとなり、ビジネスクラスで旅をする私には、初めて飛行機に乗ってニューヨークに向かった1988年の新鮮な気持ちはありません。そして、熱心に窓の外を見て今はどこか考えるという行為もしなくなり、機内でネット接続してメールを送受信していました。でも、ニューヨークが近づくと、自然と眼下を見下ろしてしまいます。今回は、初めてニューヨークに降り立ったときと同じコースを飛んでいました。白く凍った大地が見えました。そしてアップステートからニュージャージー、そして着陸直前にはスタテンアイランドとロングアイランドをはっきりと見ることができました。

懐かしさとともに、あの頃の心が蘇ってきました。

今回乗ったANAは、UNITEDのターミナルに着きました。そう、私が初めて降り立ったニューヨークと同じ場所です。実は、このビルは20年近く前とほとんど変わっていません。あの時の自分は若く、おどおどしていたに違いありません。ついつい、見えないかつての自分の姿を追いかけてしまいました。

空港には、エアトレインが出現していますし、いくつかのターミナルが新しく建設されています。でも、あの寒さや匂いは昔と変わりありませんでした。マンハッタンに向かうと、やはりWTCがありませんが、自分で勝手に脳内補完してしまい。目前に2つのタワーが見えるという不思議な体験をしました。

久しぶりに歩くマンハッタンは、当然地図なく歩けますし、昔から変わらない景色です。でも、自分の住んでいた実感がありませんでした。

時というのは、こんなにも心を変化させてしまうものなのでしょうか。久しぶりにアキラに会いました。彼は卒業後もニューヨークにとどまり成功を収めました。お互い歳を取ってはいるものの、気持ちは学生のまま。でも、食事する場所はビレッジのピザ屋ではなく、高級ホテルのラウンジです。

全てが変わってしまった今。全てが良い方向に向いています。ニューヨークを去ってから、人生は順調です。でも、あの頃には戻れません。過ぎ去ってみると、あの頃が一番楽しかったような気がします。当時はそんなこと、思ってもみませんでした。


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かおり

よそのブログでお名前を見つけて飛んできたら”あら、違う人?”
(Dの文字がありませんでしたね)
と思いつつ読んでいたらとても面白くて一気に読んでしまいました^^
なんだか青春小説を読みきった感じです。すばらしい経験をされましたね
1本、映画ができちゃうかもしれませんよ♪
by かおり (2006-11-24 11:07) 

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